毎日国試の勉強をしていると、いかに ”知識の有無” を問われる問題が多いかに気付きますよね。
そして勉強の方法はどうしても、 ”理由もわからず暗記するだけ” な流れに陥りやすくなります。
そしてモチベーションも上がらず、つらい時間を過ごすことになるでしょう。

別に、「この分野は興味があるから楽しい!」 「私は歯のことが好きなんだ!」 というのであれば全く問題ありません。

ですが勉強する意義が見えないまま勉強し続けることを、僕はあまり良いことだとは思いません。
その時には、”我々は、人類の作り上げてきた医学というものを受け継ぐ存在なのだ”という自覚を持ってください。

 

当たり前なことですが、今ある医学の知識と技術は、先人たちがいかに目の前の患者さんたちを救おうとしてきたか、の結晶なのです。先人とは、我々のお先祖様たちのことですね。

彼らは、現代と違って情報の乏しい中、何とか目の前の困っている人たちを治したいと思い、皆で症例をかき集め、知恵を出し合い試行錯誤をしてきたに違いありません。ですがその過程では、何度も失敗し、場合によっては患者さんを死なせてしまうこともあったでしょう(その中には自分自身や愛する家族も含まれます)。
そしてそこから、やっとたったひとつの確たる知識を絞り出したことでしょう。
その知識と知識をつなぎ合わせたものが、治療法として伝わっていきました。

我々は、その治療法を受け継ぎ、世の人々と次の世代へ伝える存在なのです。

少し大げさに言いましたが、知識の一つ一つを、過小評価することはしないでください。
我々がテキストで目にしている一つ一つの”覚えなければならない知識”が、先人たちが人生を費やした歴史そのものであることを、忘れないようにしましょう。

そして医学を学び、医療者となれることを、誇りに思いましょう!

 

ロムニーハウス勉強会 Dr.K